細かいこだわり日記

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夏休みと言えば、お婆ちゃんち。映画「レリック」を観てきたお話しとか。

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2週間ほど前に、映画館で「レリック」というホラー要素の強い映画を観ました。

オーストラリアとアメリカの合作作品です。

私の記憶では、お婆ちゃんのお家って本当に心地よくて、毎年夏休みの良い思い出という記憶しかないのですが、

この作品は真逆で、こんなお婆ちゃんの家には遊びに行きたくない、と思ってしまうような作品でした。(怖かった・・・)

 

荷物置き場の向こうに。

お婆ちゃんが数日姿を見せていないという知らせをうけ、母親と共におばあちゃんの家へ訪れるサム。

心優しいサムは、片付いていない部屋を見るなり、お婆ちゃんに一緒に住むことを提案します。 

サムのことが大好きなお婆ちゃんですが、この提案にはお婆ちゃんは嫌悪を示しました。                               

あんなに可愛がってくれたお婆ちゃんの急な態度変わりように、サムは怖気づきながらも疑問を抱き、

お婆ちゃんの問題について本気で向き合おうとします。

日常で聞こえてくる、お婆ちゃんやお母さんの言葉、近所にいた知人の言葉を繋ぎ合わせ、お婆ちゃんの家のなかで様々な不可解な点を見つけていきます。

ゆっくりじわじわと、不可解な点は、恐怖へと変化していきます。

せまりくる内なる恐怖と隣合わせに、好奇心が勝ったサムは、

ついにお婆ちゃんに家で、見つけてしまいます。

モノが乱雑に積み上げられた部屋の奥に、もう一つ部屋があることを。

 

孤独が生み出すもの。

お婆ちゃんのエドナは、長らく一人で広いお家に住んでいました。

それもたくさんの思い出が詰まったお家です。

きっとエドナはとてもとても寂しかったのでしょう。

エドナの精神状態を考えると、かなり闇に落ちていたと思います。

 

エドナは既に、孤独が生み出すネガティブな面に引っ張られていました。

想像上に次々と敵を生み出し、その架空の敵は身体の感覚を膨張させて、あたかも現実に起こっているかのように身体を制御してきたのでしょう。

 

ネガティブは人を捉える強い力を持っています。

貴方の精神は、ネガティブに耐えられますか?

このお婆ちゃんはきっと、ずっと悲しく、孤独でいたのです。

愛に触れたかったのですね。

 

親子のきずな。

お婆ちゃんの様子はどんどん悪化していきます。

娘たちにも酷い態度をとってしまいます。

きっと本当のところは、お婆ちゃんは既に、自分の娘たちのことをしっかり認識出来ていなかったんじゃないかなぁと、私は思います。

娘たちのほうは、今まであまりお婆ちゃんの家に訪れなかったことを、心底申し訳ないと感じ、お婆ちゃんにそのことを真剣に伝えます。

お婆ちゃんにその気持ちは伝わったのでしょうか。

 

 

ホラー要素が強めな作品でしたが、お話の設定としてはわりと身近な出来事でした。

私のお婆ちゃんは、認知症とガンでした。最後まで頻繁に様子を見に行っていたことを鮮明に覚えています。

せめて自分に近しい、親しい人達には、出来る限りのことはしたいと、考えさせられる作品でもありました。

 

上映している劇場は少ないです。

ちょうどタイミングの良いときに、観に行ってみてください。

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